富山ろうさい病院

ろうさいブログ

原点回帰 看護師の象徴?ナースキャップに思うこと

2015.12.03

毎年、10月~11月にかけて看護学校では「戴帽式」という式典が催されます。私も関係する看護学校からお招きいただき式典に参加する機会があります。

「戴帽式」は看護学校に入学し、初めての病院での臨床実習に行く前に行われるセレモニーで、教員からナースキャップをかぶせてもらいます。このセレモニーは看護学生が患者さんと直に向き合い、生命の尊さを実感する臨床現場に向かう、云うなれば自覚を促す機会となります。私もセレモニーに参加するたびに、ナイチンゲール象からのロウソクの灯火に厳かな気持ちで、看護師を目指した頃の自分を思い出し初心に帰ることができます。

さて、皆さんはナースキャップの由来をご存知でしょうか?

ナースキャップは西洋で修道女のかぶるベールが由来とされているようです。そして、いつの間にか看護師の象徴「清潔・潔白・清楚」として揶揄されるようになりました。日本では戦前は帽子型が主流で戦後になり現在の扇形?のナースキャップが米国からの影響で普及されました。1970年代から米国ではナースキャップを廃止する病院が増えてきて、その影響は日本にも及びました。主な廃止の理由は「看護業務の遂行に動作の支障になる」「固く糊付けされている為、細菌が付着しやすく感染予防上好ましくない」「男性看護師の増加」等でした。そもそも、象徴としてのナースキャップでしたが、1980年頃からあっという間にナースキャップを廃止する病院が殆どになりました。ナースキャップが廃止され、看護師の着るユニホームも様々なデザインや色が取り入れられ、機能的になった一方、初めて病院を訪れた患者さんにとっては、誰が医師か看護師か薬剤師か、名札を見なければわからない事態になっているのも事実のようです。

ナースキャップの持つ看護師の象徴であった「清潔・潔白・清楚」を礎にして、患者さんの尊厳を守り、寄り添い、心のこもった温かい看護を提供することが大切なのではないでしょうか。

私も原点回帰で、看護師を志した時、感動を覚えた、ナイチンゲールの「看護の基本となるもの」を読み返してみることにします。

平成27年12月3日 看護部長 今田 広子